(読み)ケイ

デジタル大辞泉 「鶏」の意味・読み・例文・類語

けい【鶏〔鷄〕】[漢字項目]

常用漢字] [音]ケイ(呉)(漢) [訓]にわとり とり かけ
ケイニワトリ。「鶏冠鶏舎鶏鳴鶏卵闘鶏養鶏
〈とり(どり)〉「若鶏
[補説]「雞」は異体字
難読黄鶏かしわ水鶏くいな秧鶏くいな軍鶏シャモ矮鶏チャボ鶏冠とさか

にわ‐とり〔には‐〕【鶏/×雞】

《庭の鳥の意》キジ科の鳥。古くから家禽かきん化され、東南アジアに分布するセキショクヤケイ赤色野鶏)が原種に近いといわれる。あまり飛ばず、頭頂に赤いとさかをもつ。卵用のレグホン、肉用のコーチン、卵肉兼用のプリマスロック、愛玩用のチャボ・東天紅・唐丸など、品種が多い。とり。
[類語]とり雄鶏雌鳥ひよこ雛鳥若鶏地鶏尾長鶏長尾鶏チャボ軍鶏シャモ東天紅一番鶏ブロイラーコーチン白色レグホン

くた‐かけ【鶏】

《「くだかけ」とも》ニワトリの古名。くたかけどり。
「―はいづれの里をうかれきてまだ夜深きに八声鳴くらん」〈夫木・二七〉

かけ【鶏】

《鳴き声からという》ニワトリの古名。
庭つ鳥―は鳴く」〈・上・歌謡

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精選版 日本国語大辞典 「鶏」の意味・読み・例文・類語

にわ‐とりには‥【鶏・&JISEF82;】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「庭の鳥」の意 ) キジ科の鳥。古くから世界各地で最も広く飼育されている家禽(かきん)で、原種は、現在東南アジアに分布するセキショクヤケイとされる。翼は小さくてよく飛べないが足が強く、くちばしは太くて短い。頭頂にある鶏冠(とさか)は品種の区別に役立つ。品種改良の結果、種類は多く、コーチン・ブラマ・シャモなどの肉用種、レグホン・ミノルカなどの卵用種、プリマスロック・名古屋などの卵肉兼用種、チャボ・オナガドリなどの愛玩用種などがあり、形態や色彩は品種によって異なる。くたかけ。にわつとり。とり。
    1. [初出の実例]「復、小(すこしき)なる雄鶏(みニハトリ)を以て呼びて天皇の鶏と為て」(出典:日本書紀(720)雄略七年八月(前田本訓))

鶏の補助注記

古くから人間の生活と密接に結びついてきたために、単に「とり」というだけで鶏を指すことが多い。


かけ【鶏・&JISEF82;】

  1. 〘 名詞 〙にわとり(鶏)」の古称
    1. [初出の実例]「青山に 鵼(ぬえ)は鳴きぬ さ野つ鳥 (きぎし)は響(とよ)む 庭つ鳥 迦祁(カケ)は鳴く」(出典:古事記(712)上・歌謡)
    2. 「ねに立つるかけのたれ尾の誰故か乱れてものは思ひそめてし」(出典:拾遺愚草(1216‐33頃)上)

くた‐かけ【鶏】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「くだかけ」とも ) 「にわとり(鶏)」の古名。
    1. [初出の実例]「夜も明けばきつにはめなでくたかけのまだきに鳴きてせなをやりつる」(出典:伊勢物語(10C前)一四)
    2. 「春の夜の夢驚かすくだかけの、其しだりおのむすぼほれ」(出典:浄瑠璃・淀鯉出世滝徳(1709頃)初木綿)

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動植物名よみかた辞典 普及版 「鶏」の解説

鶏 (ニワトリ)

学名Gallus gallus var.domesticus
動物。キジ科の鳥

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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