鹿笛(読み)ししぶえ

精選版 日本国語大辞典 「鹿笛」の意味・読み・例文・類語

しし‐ぶえ【鹿笛】

〘名〙 猟師が、鹿(しか)を誘いよせるためにふく笛。しかぶえ。《季・秋》
源平盛衰記(14C前)三四「陸奥国七戸(しちのへ)立の馬。鹿笛(シシフエ)を金焼にあてたれば」

しか‐ぶえ【鹿笛】

〘名〙 =ししぶえ(鹿笛)《季・秋》
春夏秋冬‐秋(1902)〈河東碧梧桐・高浜虚子編〉「鹿笛の一つは谷に下るらし〈繞石〉」

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デジタル大辞泉 「鹿笛」の意味・読み・例文・類語

しし‐ぶえ【鹿笛】

しかぶえ」に同じ。 秋》

しか‐ぶえ【鹿笛】

猟師が鹿をおびき寄せるために吹く、鹿の鳴き声に似せた笛。竹や角に鹿の胎児の皮やヒキガエルの皮を張る。ししぶえ。 秋》

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世界大百科事典内の鹿笛の言及

【楽器】より

… 音楽の模倣起源説は動物の鳴声の模倣から音楽が発生したとみなすのであるが,肉声だけでなく道具を用いて動物の鳴声をまねるものも多い。今でも狩猟民はこのような道具を使うが,日本の鹿笛などもその一例である。これらが楽器に転用されたと考えることもできる。…

※「鹿笛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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