精選版 日本国語大辞典 「黄海」の意味・読み・例文・類語
こう‐かい クヮウ‥【黄海】
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中国東方にある太平洋の縁海の一つ。北と西は中国本土、東は朝鮮半島に囲まれている。南は東シナ海と接続し、両海の境界は長江(ちょうこう/チャンチヤン)(揚子江(ようすこう/ヤンツーチヤン))河口部北側と韓国の済州島(さいしゅうとう/チェジュド)南西岸を見通した線である。また北西は渤海(ぼっかい/ポーハイ)と連なり、その境界は遼東(りょうとう/リヤオトン)半島南端の老鉄山角(ろうてつざんかく)から渤海海峡上に浮かぶ廟島(びょうとう/ミヤオタオ)群島を経て山東(さんとう/シャントン)半島北端の蓬莱角(ほうらいかく)に達する線である。面積約40万平方キロメートル、平均水深は約44メートルの浅海である。黄河(こうが/ホワンホー)をはじめとする諸河川の運び込む大量の微泥が浮遊し、懸濁しているため海水は黄色を呈する。そのため黄海とよばれ、透明度が低い。また黄海は、山東半島の成山角(せいざんかく)と朝鮮半島の長山串(ちょうざんかん/チャンサンコッ)を結ぶ線で南北の二つの部分に大別されることもあるが、南部は比較的外洋の影響を受けやすく、北部は閉鎖海域としての傾向が強い。浅海なので表面水温は気候変化の影響によって変動しやすく、冬は2℃~8℃、夏は28℃程度である。また黄海の大部分は対馬(つしま)海流が分岐する黄海暖流の影響を受けるが、中国沿岸部は塩分濃度が低く、季節的変化も大きい。北部の比較的深い海底には夏も冷水塊があり、魚類の生態に影響している。主要水産資源としてはフウセイ、キグチ、タチウオ、イカ、タイショウエビなどがあげられ、砂泥質の平坦(へいたん)な海底面なので、底引網の好漁場である。中国、北朝鮮、韓国の漁船のほか、日中漁業協定に基づき日本の漁船も出漁している。中国側の主要漁港としては、大連(だいれん/ターリエン)、威海(いかい/ウェイハイ)、石島(せきとう)、青島(チンタオ)、石臼所(せききゅうしょ/シーチウスオ)(山東省日照市)、連雲港(れんうんこう/リエンユンカン)などがある。また沿岸部では浅海養殖が盛んで、コンブ、ノリなどの海藻やカキ、イガイ、クルマエビなどが養殖される。また潮位差が比較的大きく、製塩も盛んである。黄海は中国、朝鮮、日本を結ぶ海上交通路として古代以来盛んに利用されてきた。現在も沿岸航路が発達し、大連、青島、連雲港、仁川(じんせん/インチョン)など多くの国際貿易港がある。石臼所港は、中国の山東炭と山西東部の石炭の日本などへの積出し港である。
[河野通博]
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