黒山(読み)クロヤマ

デジタル大辞泉 「黒山」の意味・読み・例文・類語

くろ‐やま【黒山】

人が大ぜい群がり集まっているさまをいう語。「黒山の人だかり」
[類語]群集人出人だかり群衆人垣人波行列人通り野次馬勢ぞろい烏合雲霞群れ

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精選版 日本国語大辞典 「黒山」の意味・読み・例文・類語

くろ‐やま【黒山】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 木が黒々と茂っている山。
    1. [初出の実例]「うしろはくろ山にて、くちをかといふやまべり」(出典:御伽草子・ふせやの物語(室町物語大成所収)(室町中))
  3. 人がおびただしくむらがっている様子をたとえていう語。
    1. [初出の実例]「あすこのことだから人は黒山のやうに集て見て居るけれど」(出典:滑稽本・八笑人(1820‐49)初)

こく‐ざん【黒山】

  1. [ 一 ] 中国陝西省楡林県の西にある山。
  2. [ 二 ] 中国山西省五台県の東南にある山。
  3. [ 三 ] 中国内モンゴル自治区呼和浩特市の東南にある山。〔古詩木蘭詩

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世界大百科事典(旧版)内の黒山の言及

【境】より

…そうした諸地名は,それぞれ独自な境界としての意味をもっている。例えば〈黒山(くろやま)〉は,古代以来の一種のタブー視された,原始樹海の生い茂った山であり,境界の山であったが,中世になると,そのような山にも開発の斧が入れられた。また〈中山(なかやま)〉というのは峠の地名であり,国境あるいは荘,郷,保,村の境として現れる。…

※「黒山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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