黒牡丹(読み)クロボタン

デジタル大辞泉 「黒牡丹」の意味・読み・例文・類語

くろ‐ぼたん【黒×牡丹】

牡丹で、花が黒みがかった紫色のもの。
中国、唐の富豪の劉訓が牡丹観賞に人を招いたときに、門に水牛を多くつないでおいたところ、人々がそれをさして、「劉氏の黒牡丹だ」と称したという故事から》牛のこと。

こく‐ぼたん【黒×牡丹】

花が紫黒色牡丹。くろぼたん
《「通俗篇草木などに見える劉訓の故事から》別名

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精選版 日本国語大辞典 「黒牡丹」の意味・読み・例文・類語

こく‐ぼたん【黒牡丹】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 花が紫黒色のぼたん。くろぼたん。
  3. 墨絵の牡丹図。
  4. ( 唐の劉訓が牛に乗って京師にあそび、牡丹を賞美した故事から ) 牛(うし)の異称。
    1. [初出の実例]「牛にも又異名多侍り〈略〉黒牡丹(コクホタン)共云」(出典壒嚢鈔(1445‐46)七)
    2. [その他の文献]〔通俗篇‐草木・黒牡丹〕
  5. ( その色が紫黒であるところから ) 白髪染(しらがぞめ)のこと。
  6. ( 牛の角に似ているところから ) 陰茎の形をした淫具。張形。〔日本性語大辞典(1928)〕

くろ‐ぼたん【黒牡丹】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ボタンの花が紫黒色のもの。こくぼたん。《 季語・夏 》 〔和漢三才図会(1712)〕
  3. ( 唐の富豪の劉訓が客を招いて牡丹の花を賞美した時に、多くの水牛が門につながれていた。それをさして、人々が劉氏の黒牡丹だと言ったという「通俗篇‐草木」の故事から ) 「うし(牛)」の異名

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動植物名よみかた辞典 普及版 「黒牡丹」の解説

黒牡丹 (コクボタン)

学名Roseocactus kotschoubeyanus
植物。サボテン科園芸植物

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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