精選版 日本国語大辞典 「齧歯類」の意味・読み・例文・類語
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哺乳(ほにゅう)綱齧歯目に属する動物の総称。この目Rodentiaの仲間は小形で、切歯(門歯)が上下とも1対あり長大で根がなく終生伸び続け、堅いエナメル質がその前面にしかないため、のみ状を呈し、クルミ、クリのような堅い殻の実や種子をかじるのに適する。犬歯と前位の前臼歯(ぜんきゅうし)がなく、切歯の後ろに歯のない部分(歯隙(しげき))があり、ここに口唇が入り込んでいて、かじりかすが奥に入るのを防ぐ。左右の下顎(かがく)骨は普通癒着せず可動性で、切歯の先端を自由に開閉できるため、切歯をそろえてどんぐりなどの殻の割れ目に差し込み、それを開いて巧みに殻を割る。あごの関節と、一部が吻(ふん)側に達する強大な咬筋(こうきん)は、下顎を前方に動かし、下の切歯をのみのように使うのに適する。臼歯は繊維の多い食物をすりつぶすのに適し、歯冠部が長くしばしば終生成長する。肘(ひじ)の関節は自由に動き、多くは蹠行(しょこう)性である。指は3~5本で鉤(かぎ)づめを備える。通常は鱗(うろこ)がある尾は、敵に押さえられると簡単に切れたり皮がむけることが多く、護身に役だつ。胃は単一、普通は盲腸がある。精巣は多くは鼠径(そけい)部に位置し、陰茎には陰茎骨がある。多くは植物食で、一般に繁殖力が強く、成長が早い。人間について分布を広げた住家性のネズミを除いても、南極大陸とニュージーランド以外の世界中に分布し、熱帯から寒帯までの砂漠、草原、森林、高山、ツンドラなどにすむ。穴にすみ地上で食物をとるものが多いが、もっぱら地下にすむメクラネズミ、樹上生のリス、水生のミズネズミ、ビーバー、跳躍するトビネズミ、滑空するウロコオリス、ムササビなど適応放散が著しい。農作物を食害し、伝染病、寄生虫を媒介するものもあるが、毛皮獣(チンチラ、ビーバー、リスなど)や実験動物(テンジクネズミ、マウス、ラットなど)として重要なものがある。祖先は暁新世に北アメリカにいたパラミス(パラミス科)である。現生哺乳類中もっとも種類が多くその約4割を占め、最低1600種あり、普通は次の3亜目28科に分類されるが、系統の不明なものが多く、分類は混乱している。
(1)リス亜目 ヤマビーバー科(パラミス科に近い)、リス科、ホリネズミ科、ポケットネズミ科、ビーバー科、ウロコオリス科、トビウサギ科の7科がある。
(2)ネズミ亜目 ネズミ科(キヌゲネズミ、メクラネズミ、タケネズミ、トゲヤマネなどを別の科とすることがある)、ヤマネ科、サバクヤマネ科、オナガネズミ科、トビネズミ科の5科がある。
(3)ヤマアラシ亜目 新世界にキノボリヤマアラシ科、テンジクネズミ科、カピバラ科、パカラナ科、パカ科、チンチラ科、カプロミス科、オクトドン科、クテノミス科、チンチラネズミ科、エキミス科の11科、旧世界にヤマアラシ科、アフリカアシネズミ科、イワネズミ科、デバネズミ科、グンディ科の5科がある。しかし新世界の11科をテンジクネズミ亜目とし、旧世界の5科中グンディ科をリス亜目に含め、他の4科を所属不明とみる人もある。
[今泉吉典]
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