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デジタル大辞泉
「IMF」の意味・読み・例文・類語
アイ‐エム‐エフ【IMF】[International Monetary Fund]
アイ‐エム‐エフ【IMF】[International Metalworkers' Federatio]
《International Metalworkers' Federation》国際金属労働組合連合。100か余国の金属関連労働組合を会員とする世界最大の労働組合。1893年設立。本部はスイスのジュネーブ。
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IMF【アイエムエフ】
International Monetary Fundの略。国際通貨基金。国連専門機関。ブレトン・ウッズ協定に基づき1945年設立。第2次大戦後の世界通貨制度安定のため,自由貿易と金・ドル本位制に基づく多角的決済方式を確立し,国際的為替安定を図るのが目的。国際収支の赤字を抱える加盟国に対し,一定の政策と規則にもとづき一時的な資金貸出しを行ってきた。最高機関は総務会(各国代表)で出資割当額に応じて表決権をもつ。加盟国・地域は182(1999年9月),日常の業務は24名の理事が構成する理事会が担当し,専務理事がこれの議長をつとめる。日本は1952年加盟。本部ワシントン。1978年新IMF協定が発効,変動相場制(変動為替相場)が認められ,主要工業国は日本を含めてこの制度を採用している。また,通貨安定のため懸案となっていた過剰ドル吸収のSDR(IMF特別引出権)代替勘定が創設された。その後,1994年のメキシコ通貨危機を契機に,IMF機能の強化が必要となり,1996年5月に日米欧11ヵ国とアジア等の有力国は,緊急借入枠を創設することに合意,1996年10月の総会で正式決定され,IMFは国際通貨不安に対してより機敏な対策を打てるようになった。ロシアやアジア諸国の通貨危機には有効な手が打てず,その機能を疑問視する声が出されたが,グローバル化の急速な進行のなかで役割の重要性はますます増大している。2008年の世界経済危機に際して,IMF発行の〈IMF世界経済見通し〉,〈国際金融安定性報告〉が各国緊急経済対策立案の重要な根拠となった。2009年ギリシア財政赤字の顕在化に端を発した,ユーロ危機,欧州信用不安,ソブリンリスクは,2011年にイタリアがIMFの管理下に入るなど,EUの存立を揺るがすほどの経済危機となった。IMFはEU内で最も強い経済力を持つドイツ及びフランスと共同歩調をとり,欧州基金を設立,債務危機に陥ったギリシア支援を本格化させ,EU,欧州中央銀行とトロイカ体制と呼ばれる監視体制を組んで,アイルランド,ポルトガル,スペイン,イタリアなど財政危機に陥ったユーロ圏各国に厳しい財政規律を求めている。しかし,危機に陥った各国とも国内に高い失業率を抱え,公務員の削減,公的年金の加給年齢の引き上げなどを含む緊縮財政が社会不安を増大させることは必至で,緊縮政策だけでなく成長戦略を絡めて国内を説得する方向に動いており,実効性のある対策を継続的に実現できるか否か,予断を許さない状況が続いている。さらに,2013年にはキプロスの財政破綻が明らかとなった。欧州債務問題はユーロ導入によって各国で実体経済と乖離(かいり)した信用バブルを生じさせ,それが一気に崩壊したことが直接の原因であり,通貨統合を性急に進めたことに対して,非ユーロ圏のEU加盟国から批判が出されている。2014年にはクリミア半島の情勢不安定によりウクライナからIMFに対し支援要請が出され,支援を表明した。→世界銀行
→関連項目IMF平価|IMF融資制度|アジア通貨危機|移行経済|イタリア|エマージング・マーケット|オープン・アカウント|外国為替予算|開放経済体制|金ドル本位制度|金二重価格制|国際金融安定性報告書|コンディショナリティ|GAB|日本|パリ・クラブ|ブレイディ構想|ブレトン・ウッズ体制|平価|貿易為替自由化|モンティ|ヨーロッパ連合|ラガルド|累積債務|ルーブル安定化基金|ロシア
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IMF
Internet Message Formatの略。RFC2822で定義されたメッセージの形式で、主にSMTPで扱うメッセージ形式を定めている。RFC822(SMTP)の不備や曖昧な点、時代に合わなくなった部分を変更している。国際通貨基金。為替相場の安定を図ることを目的に設立された、国連の専門金融機関。世界銀行と共に、国際金融秩序の根幹を成す組織である。本部はワシントンD.C.。2003年7月現在の加盟国は184カ国を数える。紛争などによる経済的、政治的理由で国際収支が悪化した国への融資や、為替相場と各国の為替政策の監視などが主な業務。各国の中央銀行をとりまとめる。かつては融資を行う際に、内政不干渉の原則を守り、特に大きな条件を付けることはなかったが、最近は成果があがらない国も多く、その融資の実効性に疑問を呈する声もある。このため、現在では、融資の効果を阻害するような政治状態の国には、政策改善を条件付けることもある。
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知恵蔵
「IMF」の解説
IMF
1944年のブレトン・ウッズ協定に基づき、46年3月に設立された国際通貨・金融の協力機構(本部:ワシントン)。加盟国(2006年7月現在、184カ国)は、割当額に応じて金や自国通貨などを出資する一方、国際収支が赤字になった場合などに、割当額に応じて外貨を引き出すことができる。加盟国は当初、自国通貨の平価を設定し、これを維持するために為替市場へ介入する義務、あるいは経常的な国際取引を自由化する義務を負っていた。しかし、78年のIMF協定第2次改正において、変動為替相場制の浸透を背景に、為替市場への介入義務は廃された。また、IMFは80年代には累積債務国の救済、90年代には東欧並びに旧ソ連諸国の市場経済への移行支援や、94年のメキシコ、97年のアジア通貨危機に見舞われた諸国の経済支援に主導的な役割を果たしてきた。
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IMF
アイエムエフ
国際通貨基金(International Monetary Fund)の略称。ブレトン・ウッズ協定にもとづき国際復興開発銀行とともに1945年設立された国際連合の専門機関。第2次大戦前の自国本位の為替操作の弊害の反省に立ち,固定為替レートの維持,国際収支均衡にむけた短期融資を目的として,47年約77億ドルを資金に業務開始。本部はワシントン。加盟国は一定の出資額を拠出するが,外貨の借入ができる。さらに金1オンス=35ドルの米通貨を基準に自国通貨の為替レートを決定・維持する義務を負う。平価の変更には承認を必要とする。日本は52年(昭和27)加盟を承認された。
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アイエムエフ【IMF】
国際通貨基金International Monetary Fundの略称。国際連合の専門機関。本部ワシントン。加盟国数181ヵ国(1996年末現在),出資割当総額(IMF協定により5年ごとに見直される)は約1453億SDR(1996年末)。1944年7月アメリカのニューハンプシャー州ブレトン・ウッズでの連合国通貨会議において第2次大戦後の通貨体制(ブレトン・ウッズ体制)が合意された。この合意(ブレトン・ウッズ協定)に基づきIMFは45年12月に設立され,47年3月1日に業務を開始した。
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IMF
International Monetary Fund(国際通貨基金)の略。国際的な金融協力や外国為替相場の安定を図る目的で設立された国際協力機関です。加盟国の出資金を原資として、国際収支が悪化した国に融資を行っています。現在、加盟国は185ヶ国に上ります。本部は米国ワシントンDCにあります。
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世界大百科事典内のIMFの言及
【ブレトン・ウッズ体制】より
…1944年アメリカのニューハンプシャー州ブレトン・ウッズにおいて連合国通貨金融会議が開催され,通常ブレトン・ウッズ協定Bretton Woods Agreementsと呼ばれる二つの協定が締結された。この協定にもとづいて,46年6月に国際復興開発銀行(いわゆる世界銀行,IBRD)がその業務を開始し,翌47年3月に国際通貨基金(IMF)が同じく業務を開始した。ここに戦後の国際通貨体制を支える中心的機構が確立されたのである。…
【貿易】より
…またラテン・アメリカ諸国はこの時期に輸入代替的工業化に着手している。 第2次大戦終了を機にIMF(国際通貨基金),GATT(ガツト)(関税・貿易に関する一般協定),世界銀行(国際復興開発銀行)を3本柱とするブレトン・ウッズ体制が成立した。初期にはそれぞれ十分な機能を果たせず,アメリカの強いドル,片務的な自由貿易促進,巨額の援助によってそれぞれが補われたが,西ヨーロッパの復興が成り,いろいろな統制が撤廃され,貿易や為替の自由化が進んでくると,この体制のもとで世界貿易は第2の拡大期を経験した。…
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