品質改善や経費削減、環境マネジメント、情報セキュリティなど、多くの分野で用いられる管理手法の一つ。plan(計画)、do(実行)、check(評価)、act(改善)のステップを繰り返し、つねに不都合を改善しながら次の計画に周期ごとの成果を反映させて、業務の質を継続的に向上させていくことが特徴であり、四つのステップは呼称の語源にもなっている。アメリカやヨーロッパでは、この考え方を提唱した統計学者デミングWilliam Edwards Deming(1900―1993)にちなんで、デミングサイクル、デミングホイールともよばれる。
PDCAサイクルの考え方は、日本でも製造業の品質維持や改善のためのシステムとして評価され、品質管理の国際基準であるISO9000やISO14000などの環境マネジメントシステムとして採用されている。また、国や自治体の電子行政やセキュリティ対策にも高い効果が得られ、行政や政策を管理する手法としても積極的に導入されている。
[編集部]
組織を経営機能の循環システムとして捉え,目標・計画(Plan),実施(Do),点検・評価(Check),改善(Action)の一連の過程からなる目標管理手法。まず組織としての目標を設定し,具体的な行動計画を策定する(P)。そして,組織編成・役割分担を含め策定した行動計画を実行し(D),目標との適合性の観点から点検・評価を行う(C)。点検・評価によって当初の計画に問題があれば修正し,計画の改訂を行う(A)。高等教育におけるグローバル化とユニバーサル化への対応は,日本国内のみならず世界共通の課題となっている。そして,20世紀終盤から高等教育の質保証に関する枠組みの策定が国レベル,地域レベルで急速に進められている。とくに各機関における内部質保証システムの構築は焦眉の課題となっており,自己点検・評価の実質化や認証評価・法人評価等の第三者評価制度において,PDCAサイクルは効果的なフレームとして推奨されている。
著者: 山田剛史
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