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White Anglo-Saxon Protestantの略称で,アメリカのアングロ・サクソン系のプロテスタントの白人を指す。合衆国独立後まもない1790年の第1回国勢調査のとき,全人口の約80%が白人で,その61%がイギリス系であった。この段階ですでにワスプの条件を備えた者がアメリカの政治,経済その他の面で主流となっていた。ワスプでない移民,とくに19世紀末から20世紀初めにかけて急増した南欧や東欧からの移民にとっては,ワスプの生活様式を見習い,ワスプのようにふるまうことがアメリカ人として同化し,社会的上昇を実現するための手段とみなされた。1960年にJ.F.ケネディが当選するまで,カトリック教徒で大統領に当選した者がなかったことは,ワスプ以外の人が大統領になることの難しさを物語っている。60年代に少数派集団が平等の要求を強めるようになって以来,一時ワスプの社会的凋落(ちようらく)が話題となったが,今なおアメリカ的生活様式の典型となっている。
執筆者:猿谷 要
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(井上健 東京大学大学院総合文化研究科教授 / 2007年)
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…しかし航空機の急速な発達につれて,主力艦の洋上決戦に先立って,空母搭載機による遠距離先制攻撃で敵艦隊の戦力減殺を図り,艦隊決戦を有利に導こうとする構想が醸成され,これらの空母は,運用実績をもとに幾多の改造を重ねて,しだいに内容の充実した実用空母となっていった。当初から本格的実用空母として計画されたものとして,アメリカのヨークタウンYorktown(約2万トン),ワスプWasp(約1万5000トン),日本の蒼竜(約1万6000トン),飛竜(約1万7000トン)がある。イギリスは,この時期にアーク・ローヤルArk Royal(約2万2000トン)を建造しており,これは艦隊空母として画期的なものとして,以後の主力空母の原型となったといわれている。…
…語感から一般に〈集団生活をしている昆虫〉ととられがちだが,実際はおもにアリ,シロアリおよび一部の集団性ハチ類(カリバチ類waspsのアシナガバチ,スズメバチやハナバチ類beesのミツバチ,ハリナシバチ,マルハナバチ,一部のコハナバチなど)に対して用いられるもので,以下この意味で解説する。これらの昆虫の特性は,集団(コロニー)がカースト制によって維持されている点にある(ヒトにおけるカースト制とは,表面的類似はあっても無関係)。…
…産卵管は卵を産むために使用されるが,また,産卵に先だって,寄主を麻酔させるときの道具としての役割も果たしている。 第3のグループ有剣類(英名,ハナバチ上科はbee,他はwasp)は,上に述べた有錐類と同じように,腹部の第1と第2の環節の間にくびれをもっている。また,幼虫はうじ状で,胸脚を欠く。…
…同化の速度には文化の序列づけも関係している。文化の中でも第1に宗教と第2に言語が重視されていて,〈旧移民〉のアングロ・サクソン系のようにプロテスタントで英語を使用するということがもっとも高い価値と位置を占める(ワスプWASP)。カトリックはプロテスタントより低く,ユダヤ教のようにキリスト教以外の宗教はさらに低い。…
…同化の速度には文化の序列づけも関係している。文化の中でも第1に宗教と第2に言語が重視されていて,〈旧移民〉のアングロ・サクソン系のようにプロテスタントで英語を使用するということがもっとも高い価値と位置を占める(ワスプWASP)。カトリックはプロテスタントより低く,ユダヤ教のようにキリスト教以外の宗教はさらに低い。…
※「WASP」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」