β遮断剤(読み)ベータしゃだんざい(その他表記)β-blockers

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「β遮断剤」の意味・わかりやすい解説

β遮断剤
ベータしゃだんざい
β-blockers

交感神経の効果器細胞に存在するβ受容体において,アドレナリンイソプロテレノールなどのβ作用剤と特異的,競合的,可逆的拮抗を示し,効果器細胞特有の反応を遮断する薬剤である。β受容体には β1 受容体 (心臓腸管など) と β2 受容体 (気管支末梢血管子宮など) の2種類がある。 β1 と β2 の両方を遮断する薬は古典的β遮断剤といわれる。代表的なものがプロプラノロールで,狭心症,不整脈,高血圧など多くの疾患に用いられている。気管支喘息の患者には禁忌である。 β2 よりも β1 のほうに強く作用するものは選択的 β1 遮断剤といわれ,プラクトロール,メトプロロールなどがある。選択的 β2 遮断剤にはブトキサミンがある。 (→交感神経遮断剤 )

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android