百年の孤独(読み)ヒャクネンノコドク(英語表記)Cien años de soledad

デジタル大辞泉 「百年の孤独」の意味・読み・例文・類語

ひゃくねんのこどく【百年の孤独】

原題、〈スペインCien años de soledadガルシア=マルケス長編小説。1967年刊。南米の架空の村マコンドを舞台とした、百年にわたる奇想天外な年代記著者代表作で、世界的ベストセラーとなった。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「百年の孤独」の意味・わかりやすい解説

百年の孤独
ひゃくねんのこどく
Cien años de soledad

コロンビアの小説家ガルシア・マルケスの長編小説。1967年刊。架空の土地マコンドを舞台に、ブエンディーア一族の栄枯盛衰の歴史を、現実と幻想の境を取り払い、奇想天外な数々のエピソードを交え、饒舌(じょうぜつ)な文体で語り継ぎながら、ラテンアメリカという現実を逃れられない人間の不毛な愛や、孤独な生きざまを描き出す。コロンブスの発見以来、ラテンアメリカが歩んだ歴史を想起させるこの物語は、「ラテンアメリカの新しい神話」「『ドン・キホーテ』以来スペイン語で書かれたもっとも偉大なる作品」と評され、すでに25か国を超える言語に翻訳されている。

[内田吉彦]

『鼓直訳『百年の孤独』(1972・新潮社)』『鼓直他著『カリブの竜巻――G・ガルシア・マルケスの研究読本』(1984・北宋社)』

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百科事典マイペディア 「百年の孤独」の意味・わかりやすい解説

百年の孤独【ひゃくねんのこどく】

1967年に発表されたガルシア・マルケスの長編小説。アルゼンチンで出版されるや否やベストセラーとなり,これまでに30ヵ国語以上に翻訳され,1000万部以上を売ったとされる。物語は,架空の町マコンドの創設からその滅亡に至るまでのブエンディーア一族が辿った100年の年代記で,それをラテン・アメリカの歴史にそのまま重ね合わせることもできる。奇矯人物が織り成す無数のエピソードを組み合わせたテクストは,文学性と大衆性の両面を兼ね備え,20世紀小説世界に大きな貢献を果たした。

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[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション 「百年の孤独」の解説

ひゃくねんのこどく【百年の孤独】

宮崎の麦焼酎。仕込み水は軟水の尾鈴山系の伏流水を使用。白麹を用いて甕で仕込み、樫樽で3~5年熟成させる。原料は二条大麦、麦麹。アルコール度数40%。蔵元の「黒木本店」は明治18年(1885)創業。原料の有機栽培も手がける。所在地は児湯郡高鍋町大字北高鍋。

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デジタル大辞泉プラス 「百年の孤独」の解説

百年の孤独

宮崎県、株式会社黒木本店が製造する麦焼酎。

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世界大百科事典(旧版)内の百年の孤独の言及

【ガルシア・マルケス】より

…現在はメキシコに住む。1955年に中編《落葉》を発表してから,同じく中編《大佐に手紙は来ない》(1961),短編集《ママ・グランデの葬儀》(1962),中編《悪い時》(1964)などを経て,20世紀小説の最大の収穫の一つと言われる《百年の孤独》(1967)を世に送った。33ヵ国語に翻訳され,600万部を売ったというこの物語は,架空の町マコンドを建設したばかりか,その滅亡にも立ち会った奇矯なブエンディーア一族の100年にわたる年代記のかたちを借りて,征服,植民,独立そして激動する現在というラテン・アメリカの歴史を描いた作品である。…

※「百年の孤独」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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