「古代メルフ」国立歴史文化公園(読み)こだいメルフこくりつれきしぶんかこうえん

世界遺産詳解 の解説

こだいメルフこくりつれきしぶんかこうえん【「古代メルフ」国立歴史文化公園】

1999年に登録された世界遺産(文化遺産)。メルフは、トルクメニスタンカラクム砂漠にある古都で、中央アジア最大の遺跡が国立歴史文化公園になっている。メルフの歴史は古く、紀元前6世紀からアケメネス朝ペルシアの都市として盛衰を繰り返した。セルジューク朝(1038~1157年)時代に最盛期を迎え、数万冊の蔵書を誇る図書館や天文台も建設された。しかし、13世紀にモンゴル軍に攻め込まれ滅んだ。国立歴史文化公園には紀元前6世紀のエルク・カラ都城跡、古い時代の仏塔や僧院跡、6世紀頃の城壁など多くの遺跡が残されている。パルティア時代の建築様式や文化はほかの中央アジアの国々にも影響を与えるほど優れており、また紀元前6世紀から後13世紀までの2000年にわたる遺跡群が残されていることなどが評価され、世界遺産に登録された。◇英名はState Historical and Cultural Park“Ancient Merv”

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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