いとしぼい(読み)イトシボイ

デジタル大辞泉 「いとしぼい」の意味・読み・例文・類語

いとしぼ・い

[形]《「いとほしい」の「ほし」を逆さまにした語か。近世語》いたわしい。ふびんである。
折角せっかく恋になされた彼方あなたを、此のままで思ひ切るお前の心がいかにしても―・い」〈浄・嫩軍記

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「いとしぼい」の意味・読み・例文・類語

いとしぼ・い

〘形口〙 (「いとほしい」の「ほし」を、さかさまにした語)
① かわいそうだ。気の毒だ。いたわしい。
浄瑠璃十二段(1698頃)三「よろづさこそと推(を)しはかられ、御いとしぼく候(さふらふ)也」
② 愛らしい。慕わしい。
[語誌]近世上方中心に用いられた語形だが、一八世紀後半ごろには江戸での用例少数ながら認められる。
いとしぼ‐が・る
〘他ラ四〙
いとしぼ‐げ(いとしぼ‐なげ)
〘形動〙
いとしぼ‐さ
〘名〙

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