かほく(市)(読み)かほく

日本大百科全書(ニッポニカ) 「かほく(市)」の意味・わかりやすい解説

かほく(市)
かほく

石川県中央部にある市。2004年(平成16)高松町、七塚町(ななつかまち)、宇ノ気町(うのけまち)が合併して成立。東は宝達(ほうだつ)丘陵、西は日本海に面し、内灘(うちなだ)砂丘が発達する。南部は宇ノ気川が南流し、金沢市・内灘町域の河北潟(かほくがた)にそそぐ。JR七尾線(ななおせん)、国道159号、471号、のと里山海道が通じる。古墳や遺跡が多く、縄文時代の上山田貝塚(国指定史跡)、気屋遺跡などがある。旧宇ノ気町、旧七塚町地区は金津(かなづ)庄として発展、旧高松町地区は江戸時代に能登(のと)と加賀を結ぶ能登街道の重要な宿場町として栄えた。明治期に定着した織物業は、その後、主産業である繊維工業となり、とくにゴム入り細幅織物の生産で知られる。近年はイメージスキャナの生産でも知られる。金沢市への通勤者も多い。哲学者の西田幾多郎(きたろう)は宇ノ気村(当時)の出身で、内日角(うちひすみ)に石川県西田幾多郎記念哲学館がある。面積64.44平方キロメートル、人口3万4889人(2020)。

[編集部]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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