から揚げ(読み)からあげ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「から揚げ」の意味・わかりやすい解説

から揚げ
からあげ

から揚げは唐揚げ、すなわち中国風の揚げ物の意であり、空揚げの文字を用い衣(ころも)をつけない揚げ物は素(す)揚げという。中国料理のコイの丸揚げのように、頭から尾まで骨ごとそのまま食べられるように揚げるには、魚の外面から開いた腹の中まで、小麦粉かたくり粉を加えたものを厚めにまぶし、高温の油でさっと揚げる。揚げた材料も鍋(なべ)の油も平温に戻し、ふたたび油を熱して二度揚げにするとよい。この揚げ方には、コイのほか、アジ、キス、アイナメセイゴハゼヤマメアユフナなどの小魚が適する。鶏(とり)の骨付きをから揚げにすることも多いが、骨は硬くて食べられない。中国料理では、から揚げの材料としてイシモチがよく用いられる。

多田鉄之助

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android