がましい(読み)ガマシイ

デジタル大辞泉 「がましい」の意味・読み・例文・類語

がまし・い

[接尾]形容詞型活用[文]がま・し(シク活)》動詞の連用形名詞などに付いて形容詞をつくり、その物事状態に似ている意を表す。…のようすである。…のきらいがある。…の傾向がある。「押しつけ―・い」「晴れ―・い」「催促―・い」

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精選版 日本国語大辞典 「がましい」の意味・読み・例文・類語

がまし・い

  1. 〘 接尾語 〙 ( 形容詞型活用 )
    [ 文語形 ]がま
  2. ( 形容詞シク活型活用 ) 動詞の連用形、体言副詞などに付いて、その状態や物に似ている意を表わす。…らしい。…のきらいがある。…の傾向がある。
    1. [初出の実例]「女のすこし我はと思ひたるは、歌よみがましくぞある。さらぬこそ語らひよけれ」(出典:枕草子(10C終)一三三)
    2. 「さても宮づかへの方にも立ち馴れ、世にまぎれたるも、ねぢけがましきおぼえもなきほどは、おのづから人のやうにもおぼしもてなさせ給ふやうもあらまし」(出典:更級日記(1059頃))
    3. 「当分の間は批評がましい批評を彼の上に加へずにゐました」(出典:こゝろ(1914)〈夏目漱石〉二四)

がましいの語誌

中世以降、「望ましくない。不快である」といった否定的な評価の意味を示す方向へ傾いてゆくが、中古には「はれがまし」「ひとがまし」のように、肯定的な意味を表わす語もあり、否定的な評価の意味に偏っているものではなかった。

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