くしくし

精選版 日本国語大辞典 「くしくし」の意味・読み・例文・類語

くし‐くし

〘副〙
① (多く「と」を伴って用いる) 物思いにくれるさま、思いなやむ様子を表わす語。転じて、めめしい様子にもいう。くよくよ。
狂歌・貞徳狂歌百首(1636)冬「あぶりくふ㒵もいろり田楽にくしくし思ふ事ぞわするる」
※うもれ木(1892)〈樋口一葉〉七「女は気の狭きもの、役にも立たずくしくしと気にして」
② 哀れげになくさまを表わす語。しくしく。
※俳諧・花摘(1690)下「村肝の喧嘩は時のはやりにて〈百里〉 黒いわっぱのくしくしと泣〈仙化〉」
③ 鼻から急激に息を発したり、物の匂いを嗅いだりする音を表わす語。
名語記(1275)五「犬の鼻をけられて、くしくしといへる、ゆへありや、如何」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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