しかれども

精選版 日本国語大辞典 「しかれども」の意味・読み・例文・類語

しかれ‐ども

〘接続〙 先行の事柄に対し、後続の事柄が反対・対立の関係にあることを示す。逆態の確定条件。そうであるが。しかしながら。されども。
古事記(712)上「『女人(をみな)先に言へるは良からず』とのりたまひき。雖然(しかれ)とも久美度邇〈此の四字は音を以ゐよ〉興して生める子は、水蛭子(ひるこ)
※土左(935頃)承平五年二月四日「かぢとり、けふ、風雲のけしきはなはだあしといひて、ふねいださずなりぬ。しかれども、ひねもすに波風たたず」
[補注]次の例のように、「然れば」と同じ用法があるとする説もある。「今昔‐二八」の「主(ぬし)を見進(たてまつり)て既に年来に成ぬ、主も亦輔公を見て久く成ぬらむ。然れば、互に情(こころ)无き事をば否不用ぬ也。然れども、只今有心(うしん)にて、此の弁へ畢(は)てよ」など。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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