しょうゆ(醤油)(読み)しょうゆ

百科事典マイペディア 「しょうゆ(醤油)」の意味・わかりやすい解説

しょうゆ(醤油)【しょうゆ】

したじ〉〈むらさき〉とも。日本独特の調味料の一つ。蒸した大豆と煎(い)り砕いたコムギに種麹(たねこうじ)を混ぜて醤油麹を作り,それに食塩水を混ぜて仕込み,発酵熟成の約6ヵ月を経てできたもろみをしぼって作る。これが生(き)醤油で,それを70〜80℃に加熱(火入れ)して,殺菌と香味添加を行い製品とする。醤油生産高の約90%を占める濃口(こいくち)醤油は関東で発達した醤油で,千葉県の野田銚子が主産地。つけ醤油,かけ醤油,割下(わりした)用その他に使用。色をうすく仕上げた淡口(うすくち)醤油は関西で多く用いられ,兵庫県の龍野が主産地。食塩含量は濃口よりも幾分多いが窒素含量は少なく,料理を淡彩に仕上げるにはよいが,つけ醤油,割下用には不向き。(たまり)はほとんどダイズのみを使う醤油で,愛知県・岐阜県が主産地。以上の醸造醤油のほかに,アミノ酸醤油のような化学醤油を混ぜて発酵熟成させたり,単に両者を混合したものもある。醤油はダイズ・麦・食塩の醸成物である(ひしお)が原形であり,現在の醸造法は15世紀ころ完成したといわれる。→魚醤
→関連項目白じょうゆ(醤油)日本料理

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