しんとく丸(読み)シントクマル

デジタル大辞泉 「しんとく丸」の意味・読み・例文・類語

しんとくまる【しんとく丸】

説経節の一。また、その主人公の名。正保5年(1648)刊の正本がある。のちの浄瑠璃影響を与えた。→俊徳丸しゅんとくまる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「しんとく丸」の意味・読み・例文・類語

しんとくまる【しんとく丸】

説経浄瑠璃曲名。三巻。作者・成立年とも未詳。佐渡七太夫正本。正保五年(一六四八)刊。清水観音の申し子しんとく丸の受難救済を描く。説経しんとく丸。→しゅんとくまる(俊徳丸)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

百科事典マイペディア 「しんとく丸」の意味・わかりやすい解説

しんとく丸【しんとくまる】

説経節の代表作の一つ。現存する最も古い刊本は佐渡七太夫正本で,1648年刊。河内国高安郡信吉長者の一子しんとく丸は継母呪いによって癩(らい)となり,捨てられて乞食となるが,追ってきたいいなずけ乙姫と再会し,清水観音(清水寺)の利生によって元の身を取り戻すというのがその内容である。改作としてのちに有名な《摂州合邦辻(せっしゅうがっぽうがつじ)》が出た。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android