すさ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「すさ」の意味・わかりやすい解説

すさ

寸莎とも書き,「つた」ともいう。左官工事で,塗壁材料に混入する繊維質のつなぎ材。乾燥後の収縮による壁のひび割れを防止する。麻,わら,紙などの植物繊維,石綿などの無機質繊維,日本では普通使わないが,獣毛などの動物繊維のものもある。使用場所によって違うが,わらすさは日本壁用で,稲わらを切って,壁土とこね合せる。荒すさ,もみすさ,みじんすさなどがある。浜すさは地引網漁具などの麻縄廃品でつくったもの,南京すさはジュート麻袋をほぐしてつくったもので,ともに漆喰やプラスター壁に使う。紙すさも日本壁用で,昔は大福帳の古紙などを使ったが,いまは和紙の裁ち屑を使う。また油すさは,菜種油などをしぼるとき使用した麻袋の廃品をほぐしてつくったもので,屋根漆喰や外部土壁の漆喰塗りに使う。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android