すててこ踊(読み)ステテコオドリ

デジタル大辞泉 「すててこ踊」の意味・読み・例文・類語

すててこ‐おどり〔‐をどり〕【すててこ踊(り)】

明治初期、宴席吉原幇間ほうかんが踊ったこっけいな踊り。うしろ鉢巻きに、じんじん端折りをして踊った。明治13年(1880)落語家初世三遊亭円遊が高座で演じて流行。鼻をつまんで捨てる真似をするところから名がついたという。

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精選版 日本国語大辞典 「すててこ踊」の意味・読み・例文・類語

すててこ‐おどり ‥をどり【すててこ踊】

〘名〙 明治初期、寄席(よせ)や宴席で行なわれたこっけいな踊り。うしろはち巻きをして、じんじんばしょりの下にだぶだぶの下ばきをはき、おどけた身振りで踊るもの。鼻をつまんで捨てるまねをして踊ったところからいう。明治一三年(一八八〇)頃、東京の落語家三世三遊亭円遊が寄席で踊って以後流行した。すててこ。
西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉初「角力甚九のすててこ踊(オド)り」

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世界大百科事典(旧版)内のすててこ踊の言及

【すててこ】より

…現在では胴まわりにゴム紐を用いたロング・パンツが一般的。すててこの名の起りは,1880年ころ,寄席芸人三遊亭円遊が長くて太いパッチを出して踊った〈すててこ踊〉からといわれている。【南本 珠己】。…

※「すててこ踊」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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