せちがう(読み)セチガウ

デジタル大辞泉 「せちがう」の意味・読み・例文・類語

せち‐が・う〔‐がふ〕

[動ハ四]
責めたてる。
「がきどもには―・はれる」〈滑・膝栗毛・五〉
逆らい争う。
「はなせならぬと両人が―・ふ間に」〈浄・金短冊〉
ひどい目にあわせる。いじめる。
「さあ立て動けと両手を引張り―・ふ折から」〈浄・廿四孝

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「せちがう」の意味・読み・例文・類語

せちが・うせちがふ

  1. 〘 他動詞 ハ行四段活用 〙
  2. 責めたてる。責め問う。責め求める。
    1. [初出の実例]「まっすぐにあかさずは突殺(つきころ)すぞ斬殺(きりころ)すぞと、さも荒気(あらけ)なくせちがふ所へ」(出典:浄瑠璃・念仏往生記(1687頃)道行)
  3. ひどい目にあわせる。いじめる。
    1. [初出の実例]「主人の手向に胸板をつかふか、鯉(こゐ)の恨眼を抉(く)らふか、よい気味とせちがふ所へ」(出典:浄瑠璃・双生隅田川(1720)二)
  4. いざこざを起こして争う。抗争する。
    1. [初出の実例]「はなせならぬと両人がせちがふ間に信久は、〈略〉こけつ転(まろ)びつにげ入(いっ)たり」(出典:浄瑠璃・忠臣金短冊(1732)序)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android