そっぽう

精選版 日本国語大辞典 「そっぽう」の意味・読み・例文・類語

そっ‐ぽう

〘名〙 (語源、歴史的かなづかい未詳)
① 頬(ほお)のこと。乱暴に、あるいは、ののしる気持でいう語。横っつら
浄瑠璃・傾城酒呑童子(1718)一「割木追取て、てっぺい、そっぱう〈略〉割木限り、腕限り、打合打合、投げ合しは」
② 正面でなく横の方。本来見るべき方向に対して、よその方向。特に、「そっぽうを向く」の形で、相手の顔や視線を避けることや協調、援助などをしないで知らないふりをすることをいう。そっぽ。
浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉二「令嬢狼狽(あわて)て卒方(ソッパウ)を向いて礼を返へして」
③ (形動) 無法であること。無茶であること。また、そのさま。
※和英語林集成(再版)(1872)「Soppō(ソッポウ)ナ コト ヲ イウ」
[補注](1)語の成り立ちについては、「そっ」を接頭語とするもの、または、「其方」あるいは「外方」の変化したものとする説などあるが、不明。
(2)現代語としては、「そっぽ」の方が多く用いられる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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