その他の植物毒(読み)そのたのしょくぶつどく(英語表記)Other plant toxins

六訂版 家庭医学大全科 「その他の植物毒」の解説

その他の植物毒
そのたのしょくぶつどく
Other plant toxins
(食中毒)

①イヌサフラン

 ユリ科の植物で、その成分はアルカロイドコルヒチンです。末梢性血管麻痺作用があり、痛風(つうふう)による激痛を特異的に鎮める作用があるので、痛風の治療薬として用いられています。また、植物の倍数体を作るため、植物の品種改良などにも利用されます。ただし、毒性が強いので一般には使えません。

②ウルシ

 ウルシ科の植物で、フェノール性のウルシオールを含んでいます。この化合物はラッカーゼによって酸素と結合し、黒色樹脂状となり急性皮膚炎を起こします。ウルシオールは大量投与により、脳中枢神経系の原線維を傷める作用があります。

③ヤマゴボウ

 ヤマゴボウ科の植物で、果実と根に有毒成分のフィトラクシンを含み、食べると嘔吐下痢を起こし、次いで延髄(えんずい)に作用し、けいれんを起こして死亡します。

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android