そば落雁(読み)そばらくがん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「そば落雁」の意味・わかりやすい解説

そば落雁
そばらくがん

長野県上高井郡小布施(おぶせ)町の銘菓で、落雁一種。そば粉を原料に、白ざらめを粉糖に挽(ひ)いたものを加え、少量のデンプンをつなぎに入れて打菓子とする。そば粉はそばの実の一番挽きを用いるから、色は白くきめも細やかである。

 この菓子の創作は、文化(ぶんか)年間(1804~1818)に造り酒屋を始めた小布施町の市村家で、大正初期に小布施堂の屋号で手がけている。そばを材料にした菓子は数種あるが、落雁はこれが初めてとされる。岩手県の中尊寺土産にもそば落雁があり、これは軟(なん)落雁で色も黒い。

[沢 史生

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android