たくあん漬(読み)たくあんづけ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「たくあん漬」の意味・わかりやすい解説

たくあん漬
たくあんづけ

僧沢庵が創案したといわれる大根漬物。本当は沢庵和尚の墓石と大根漬けの重し石が似ていることから,この名がついた。本たくあん漬と新たくあん漬がある。本たくあん漬は 11~12月にかけて漬込み,2~7月頃まで食べられる。大根を乾燥させて食塩米糠を混ぜたものに漬けるが,防腐剤と味つけを兼ねて唐辛子を添えることもある。乾燥の程度はたくあんの歯切れに影響し,遅く食べるものほどよく乾燥させる。また長期貯蔵のものは食塩の割合を大きくする。漬ける期間も長いので香味はよい。練馬系および宮重系大根が代表的である。新たくあん漬は9月下旬から 11月中旬にかけて漬込み,3日ないし 10日程度で食べる。美濃早生系の大根を乾燥せず塩水で数日下漬けしてから,米糠と塩に漬ける。1週間ほどで漬上げるので香味,うまみに乏しいため味つけすることが多い。これは塩の分量が少い。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android