たこつぼ心筋症(読み)たこつぼしんきんしょう(英語表記)takotsubo cardiomyopathy

知恵蔵mini 「たこつぼ心筋症」の解説

たこつぼ心筋症

突発的に左心室心尖部が一過性の収縮低下を起こす心筋症のこと。日本で1990年に日本で初めて報告された病気で、左心室がたこ壷のように膨らむ症状を見せるためにこう呼ばれる。急性心筋梗塞や狭心症に似た突然の胸痛動悸(どうき)、不整脈呼吸困難、頭痛嘔吐(おうと)などの症状が現れ、症状は短期間で回復するが、心室の収縮異常でポンプ失調という合併症を引き起こす可能性もある。同症の発症には何らかの身体的・精神的ストレスが先行することが多く、自然災害時に発症が増えることが確認されている。2004年に発生した新潟中越地震直後には発症が多く報告されている。

(2016-4-26)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android