たまか(読み)タマカ

デジタル大辞泉 「たまか」の意味・読み・例文・類語

たまか

[形動][文][ナリ]
倹約でつましいさま。
「新たに湯を沸かす手数と、薪の倹約とが出来るので、田舎の―な家ではよくやる事だ」〈左千夫・春の潮〉
細かい点にまで心を配って物事をするさま。誠実。実直。まめやか。
「身はぞんざいになって、―なる奉公いやになって」〈浮・禁短気・三〉

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精選版 日本国語大辞典 「たまか」の意味・読み・例文・類語

たまか

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙
  2. まめやかなさま。物事を緻密に処理するさま。実直。忠実。誠実。
    1. [初出の実例]「人の身に、はものをあつる事じゃ、たまかに、心をしづめて、それと云」(出典:天理本狂言・忠喜(室町末‐近世初))
  3. 倹約で、ひかえめなさま。
    1. [初出の実例]「たまか成遠里おのこかしこまり」(出典:俳諧・西鶴大矢数(1681)第二九)
    2. 「とかく女中はものごと質素(タマカ)にするがよい」(出典:滑稽本・六阿彌陀詣(1811‐13)二)
  4. こまかくてめんどうなさま。
    1. [初出の実例]「びいどろの徳利の中へ和久(わく)を入れるたまかな細工などして」(出典:浮世草子・風流曲三味線(1706)二)

たまかの派生語

たまか‐さ
  1. 〘 名詞 〙

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