だっても

精選版 日本国語大辞典 「だっても」の意味・読み・例文・類語

だって も

[一] (体言または、それと同資格の語に付いて、副助詞のように用いる) ある事柄が、他の事柄の理屈や事情と同様であることを表わす。…もやはり。…もまた。
洒落本・猫謝羅子(1799)「あれだってもかわひそうに木や石じゃアあるめへし」
浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉一「些(すこ)しも陰陽(かげしなた)なくしてゐる事がお前さんにゃア解らないかエ。今までだっても然(そう)だ」
[二] (下に多く打消の語、または、反語を伴い、接続助詞のように用いる) といったって。
青春(1905‐06)〈小栗風葉〉秋「設(たと)ひね、夫婦や家庭は平凡なものだっても、何うか其れを、途中でお飽きなさらないやうに」
[三] =だって(二)①
※落語・旅日記(1894)〈四代目橘家円喬〉「『お梅坊の色が真白だ』『又違ったぜ。和郎先刻色は浅黒いといったぢゃねへか』『然うよ。だっても黒天鵞氈(くろびろうど)より白いや』」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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