てや(読み)テヤ

デジタル大辞泉 「てや」の意味・読み・例文・類語

て‐や

[連語]
接続助詞「て」+間投助詞「や」。近世語》他に対する願望を表す。…ておくれ。…てよ。
駕籠かごの衆早う連れまし―」〈浄・博多小女郎
終助詞「て」+間投助詞「や」。近世語》軽く念を押す意を表す。…よ。…ね。
「このやうなことで普請がなけりゃ、こちとが中間なかまも立たぬ―」〈浄・兜軍記

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「てや」の意味・読み・例文・類語

て‐や

  1. [ 一 ] ( 引用を表わす格助詞「て」に間投助詞「や」の付いたもの ) …とよ。
    1. [初出の実例]「はて。はなしやれてや」(出典:狂言記・悪坊(1660))
  2. [ 二 ] ( 接続助詞「て」に間投助詞「や」の付いたもの ) …ておくれよ。
    1. [初出の実例]「なう駕籠の衆、まづ待ってや」(出典:浄瑠璃・生玉心中(1715か)上)
  3. [ 三 ] ( 終助詞「て」に間投助詞「や」の付いたもの ) 親しみの気持をこめ、軽い感動を表わす。また、軽く念を押す。…よ。…ね。
    1. [初出の実例]「殊外御寵愛じゃてや」(出典:歌舞伎・幼稚子敵討(1753)六)

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