デジタル大辞泉
「でもない」の意味・読み・例文・類語
で‐も‐な・い
[連語]《断定の助動詞「だ」の連用形+係助詞「も」+補助形容詞「ない」》
1 そのことを一例として否定しながら、他のことをも否定する意を表す。「本を読む―・く一日無駄に過ごす」
2 …らしくない。…に似合わない。
「『それをまほんまにすると言ふは、お前―・い』と打笑ひて立って行く」〈滑・善悪附込当座帳〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
でも ない
① …としてはふさわしくない考え、ふるまいである。…らしくもない。
※
合巻・善悪附込当座帳(1820)六「夫をま本真
(ほんま)に為
(す)ると言は、
御前でも無」
② (
動詞を受けて「でもなく」の形で) はっきり…しているともいえないようすで。…ともなく。
※杏の落ちる音(1913)〈
高浜虚子〉一「お紫津は
緑雨の顔を見るでも無く靴脱ぎに
足駄を揃へて突立ったまま」
③ それほどはっきり言い切れない程度である。むしろそうではない。…とも言えない。
※足利本論語抄(16C)衛霊公第十五「禹は
聖人てもなき啓と云我子に譲也」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報