でろれん祭文(読み)デロレンザイモン

デジタル大辞泉 「でろれん祭文」の意味・読み・例文・類語

でろれん‐ざいもん【でろれん祭文】

大道芸および門付け芸の一。法螺貝ほらがいを吹き、短い錫杖しゃくじょうを鳴らしながら祭文を語るもの。「でろれんでろれん」と合の手を入れたところからいう。明治以降、寄席よせ芸となり、浪花節へと発展した。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「でろれん祭文」の意味・読み・例文・類語

でろれん‐ざいもん【でろれん祭文】

〘名〙 門付の説経祭文一種。今日の浪曲節回しに似た一種の俗謡。でろれん。
※歌舞伎・質庫魂入替(1867)「ははあ、そんならおめえがでろれん祭文(ザイモン)で聞いた、石童丸どんかえ」
[補注]祭文を語る人がその伴奏として、法螺貝(ほらがい)を吹きながら短い錫杖(しゃくじょう)を打ち鳴らす音が「でろれん」と聞こえたところからとも、また、「でろれん、でろれん」と口三味線のような合の手を入れたところからともいう。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android