デジタル大辞泉
「なぞ」の意味・読み・例文・類語
なぞ[副助]
[副助]《「なんぞ」の音変化》副助詞「なんぞ」に同じ。「そばなぞ取ろうか」「医者になぞ行くもんか」
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
な‐ぞ
[1] 〘
連語〙 (「なにぞ」が変化した「なんぞ」の
撥音「ん」の無表記) 物や
事態を尋ねることば。何か。
何事か。どうしたのか。→
なぞの。
※
古今(905‐914)恋一・五〇六「人しれぬおもひやなぞと
あしがきのまぢかけれどもあふよしのなき〈よみ人しらず〉」
[2] 〘副〙 疑問・反語の意を表わすのに用いる。どうして。何故に。どういうわけで。
※
万葉(8C後)一五・三六八四「秋の夜を長みにかあらむ奈曾
(ナソ)ここば寝
(い)の寝らえぬもひとり寝
(ぬ)ればか」
な‐ぞ
〘副助〙 (「なんぞ」の変化したもの) =
など(等)※寛永刊本蒙求抄(1529頃)一〇「肉かなんぞを煮た汁かなぞをかけたぞ」
※
蓼喰ふ虫(1928‐29)〈
谷崎潤一郎〉
一一「男が女に催馬楽を贈ったり、女がそれを琴で唄ったり、
浅香と云ふ乳母がお姫様のあとを追って
苦労をしたりするのなぞは」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報