なで(読み)ナデ

デジタル大辞泉 「なで」の意味・読み・例文・類語

な‐で

[連語]《完了の助動詞「ぬ」の未然形接続助詞「で」》…てしまわないで。…せずに。
「濡れたる衣をだに脱ぎかへ―なむ、こちまうで来つる」〈竹取

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精選版 日本国語大辞典 「なで」の意味・読み・例文・類語

なで

  1. 〘 副詞 〙
  2. [ 一 ] ( 「なんで」の変化した語 ) 「御用はなんでございますか」の意で、主として商人が用いる。→なでなで
    1. [初出の実例]「ごふく店なでに成るほどとどこほり」(出典:雑俳・柳多留‐一二(1777))
  3. [ 二 ]なぜ(何故)
    1. [初出の実例]「おとよさアなで今日は唄はねいか」(出典:隣の嫁(1908)〈伊藤左千夫〉二)

な‐で

  1. ( 完了の助動詞「ぬ」の未然形「な」に打消の接続助詞「で」の付いたもの ) …てしまわないで。…てしまわずに。
    1. [初出の実例]「しほにぬれたる衣だに脱ぎかへなで」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))

なで

  1. 〘 名詞 〙 東北北陸地方雪崩(なだれ)をいう。〔浜荻仙台)(1813頃)〕

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