にす

精選版 日本国語大辞典 「にす」の意味・読み・例文・類語

に‐・す

連語〙 (上代の打消の助動詞連用形「に」にサ変動詞「す」の付いたもの) …ない。ず。
万葉(8C後)二・一六七「そこゆゑに 皇子(みこ)宮人 行方(ゆくへ)知らずも 一云 さす竹の 皇子の宮人 ゆくへ知ら爾為(ニす)
[補注]この「にす」が変化して打消の「ず」が生じたといわれる。

にす

〘名〙 (形動) にぶいこと。鈍なこと。薄弱なこと。また、そのさま。
恋慕ながし(1898)〈小栗風葉二九「目の出ねえのは、儞(うぬ)が腕の薄弱(ニス)所為(せゐ)だと」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android