まくまく

精選版 日本国語大辞典 「まくまく」の意味・読み・例文・類語

まく‐まく

〘名〙 =まにま(随)
万葉(8C後)一八・四〇九八「大君の 任(まけ)の麻久麻久(マクマク) この川の 絶ゆることなく」
[補注]用例原文「麻久麻久」を「麻尓麻尓」の誤写とする説もあるが、例歌の作者大伴家持誤用による語と考えられている。すなわち、「万葉‐三二七二」の「天雲の 行莫々(ゆくらゆくらに) 蘆垣の 思ひ乱れて」の「行莫々(ゆくらゆくらに)」を「行きのまくまく」と誤読した家持が「行きのまにまに」と同意と考えたことによるという。

まく‐まく

〘副〙 暗いさま、目がくらむさま。
※志不可起(1727)「まくまく くらきを云に膜々(マクマク)か」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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