わっぱ(読み)ワッパ

デジタル大辞泉 「わっぱ」の意味・読み・例文・類語

わっぱ

[副]やかましくわめきたてるさま。
「めでたい市のはじめに何事を―と言ふぞ」〈虎明狂・鍋八撥

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「わっぱ」の意味・読み・例文・類語

わっぱ

  1. 〘 副詞 〙 ( 多く「と」を伴って用いる ) 大声をあげてわめきたてるさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「『ちとも、ものをいはせじ』と、わっぱと仰らるる」(出典:本福寺跡書(1560頃)妙専尼懐妊夢相之事)

わっぱ

  1. 〘 名詞 〙 うわっぱりをいう俗語。わっぱり。わっぽろ。
    1. [初出の実例]「女工が仕事着として身につけているもんぺやわっぱ(上っぱり)を自分で縫って作った」(出典:いやな感じ(1960‐63)〈高見順〉三)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のわっぱの言及

【弁当】より

…屋外で食事をとる必要から携行する食物のこと。農・山・漁村や都市の諸技能者の間では,屋外の労働を目的としたとき,家に帰って食事をとれない場合に携行したが,その形態は地域ごとの食生活に応じて一様ではなかった。米飯,粟飯,稗飯,芋などが中心で,それによって容器も異なり,畑作地帯では稗や粟の飯を入れる網袋状の苞(つと)が多い。そのほか藺(い)やわらなどで編んだ苞のほか,柳や竹の皮で編んだ行李(こうり),杉や桜をへいで曲げたワッパ,メンパの類があった。…

【破子(破籠)】より

…食物を入れて持ち運ぶ容器。《和名抄》によると餉笥(かれいけ),つまり食物を入れる曲物(まげもの)の器で,内部に仕切りのあるものとされている。おおむねヒノキの薄板で造り,ふたつきのものだったようである。《宇津保物語》に〈檜破子(ひわりご)五十,ただの破子五十荷〉とあるように,ふつうの破子のほかに檜破子と呼ぶものがあった。破子そのものがヒノキを材料としたことを考えると,この両者がどう違っていたのか理解しにくいが,《賀陽院水閣歌合(かやのいんすいかくうたあわせ)》(1035)には,その際に用いられた檜破子が,紫檀(したん)の地に螺鈿(らでん)を施した足をつけてあったと注記している。…

※「わっぱ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

選挙公営

国または地方公共団体が個々の候補者の選挙費用の一部または全額を負担すること。選挙に金がかかりすぎ,政治腐敗の原因になっていることや,候補者の個人的な財力によって選挙に不公平が生じないようにという目的で...

選挙公営の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android