アイヌ民族

共同通信ニュース用語解説 「アイヌ民族」の解説

アイヌ民族

主に北海道に住む先住民族北海道開拓を進めた明治政府は、保護政策の名の下に日本語の強要、狩猟漁労制限など同化を進め、アイヌは伝統的生活を制限されていった。2009年、政府の有識者懇談会は「歴史的経緯に起因するアイヌと他の日本人との生活や教育面での格差差別につながっている」と指摘した。北海道が道内のアイヌ民族を対象に実施した17年の生活実態調査では、大学進学率が居住地域の平均を12・5ポイント下回る33・3%だった。

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知恵蔵mini 「アイヌ民族」の解説

アイヌ民族

主に北海道、樺太千島列島に居住する先住民族。かつては東北地方北部からロシア・カムチャツカ半島南部に及ぶ広い範囲に居住し、狩猟・漁労に従事しながら、日本や大陸との交易を盛んに行っていた。母語はアイヌ語で、固有の文化や生活習慣を有する。アイヌ民族の起源については諸説あり、明らかにされていないが、古くは古事記日本書紀記述が残されている。19世紀より日本の中央政権による同化政策が行われ、明治時代にはアイヌ民族が居住する蝦夷地と呼ばれていた地域が日本に併合されたことから、その数は大きく減少し、独自の言語や文化は急速に失われていった。現在ではアイヌ文化を学ぶ講座や伝統的な儀式行事が開催され、文化を継承するための取り組みが行われている。

(2014-9-11)

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