アガロース

デジタル大辞泉 「アガロース」の意味・読み・例文・類語

アガロース(agarose)

寒天主成分である中性多糖類ゲル化したものは、大きな三次元網目構造をもつため、DNA断片の電気泳動アフィニティークロマトグラフィーに用いられる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 「アガロース」の解説

アガロース
アガロース
agarose

寒天の主成分である重合度20~60の多糖で,β-(1→4)-D-ガラクトシルα-(1→3)-L-3,6-アンヒドロガラクトースを繰返し単位とする.微粒子化したものはゲルクロマトグラフィー担体として用いられる.熱水で溶かし,ゲル化したものは,ポリアクリルアミドゲルに比べ,大きな網目構造を有するので,核酸電気泳動する際の支持体として利用されている.[CAS 9012-36-6][別用語参照]ゲル電気泳動

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 「アガロース」の解説

アガロース

 アガランともいう.D-ガラクトースと3,6-アンヒドロ-L-ガラクトースをモル比1:1で含む寒天中の一成分で,高分子化合物である(この主成分のほかに少量の他の成分を含む).ゲルろ過剤として用いられる.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のアガロースの言及

【多糖】より

…紅藻の粘質多糖としては寒天agarが知られている。この中でゲルを形成する成分はガラクトースとL‐アンヒドロガラクトースからなる多糖で,アガロースと名付けられている。また褐藻にはD‐マンヌロン酸とL‐グルロン酸と呼ばれる2種のウロン酸からなる酸性多糖のアルギン酸が存在する。…

※「アガロース」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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