日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
アダムズ(John Couch Adams)
あだむず
John Couch Adams
(1819―1892)
イギリスの数理天文学者。イングランドのコーンウォールの中農家の長男に生まれ、少年期より数理に長じていた。1843年ケンブリッジ大学卒業。在学中に天王星の運動(公転)がケプラーの法則からずれることを知り、その原因が未知惑星による摂動のためであると解釈し、その計算を完成した(1845)。しかし、グリニジ天文台長エアリーに無視された。1846年、パリ天文台のルベリエが同様の計算を発表、それに従ってガルレが海王星を発見したのち、ハーシェルの進言で、アダムズの先見性が公認された。1848年その功により王立協会から最高賞を受け、1851年王立天文学会長、1858年母校の数学・天文学教授、1861年同大学天文台長となる。しし座流星群の軌道についての研究や、月の長年加速の研究でも先駆的な業績を残した。
[島村福太郎]
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