アッサム問題(読み)アッサムもんだい

百科事典マイペディア 「アッサム問題」の意味・わかりやすい解説

アッサム問題【アッサムもんだい】

インド,アッサム州における非アッサム人排斥問題。アッサム地方ではインド・アーリヤ系のアッサム人が多数を占めるが,19世紀中頃から茶園の開発やブラマプトラ川低地の開墾が進んだため,ベンガル地方から多数のイスラム教徒が流入した。その後も印パの分離独立(1947年)や東パキスタンバングラデシュとして独立(1971年)したことによって,ベンガル人ヒンドゥー教徒がアッサム州に大量流入した。この間,アッサム州では非アッサム人に対する流入反対運動が続けられたが,1979年以降はアッサム人学生が〈外国人〉排斥運動を展開した。1980年代に入ると,運動の対象は全ての非アッサム系人口に対する排斥運動へと拡大された。1985年に中央政府と学生組織との合意が成立,一応は沈静化したが,その後も依然としてくすぶり続けている。→コミュナリズム

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