アナコンダ(ヘビ)(読み)あなこんだ(英語表記)anaconda

翻訳|anaconda

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アナコンダ(ヘビ)」の意味・わかりやすい解説

アナコンダ(ヘビ)
あなこんだ
anaconda
[学] Eunectes murinus

爬虫(はちゅう)綱有鱗(ゆうりん)目ボア科のヘビ。同科ボア亜科に属する無毒ヘビ。南アメリカのアマゾン川流域に分布し、水辺にすみ、ミズボアの別名がある。南アメリカ北部、トリニダード産が別亜種にされる。アジアにすむアミメニシキヘビPython reticulatusとともにヘビの世界最大を競う大形種で、「アマゾンの主」とよばれる。全長4~9メートル、例外的には11メートルを超えるらしく、その大きさに関する話題が絶えない。頭部は小さいが胴が太く、夜間水を飲みに岸辺にくるペッカリーパカなどの哺乳類(ほにゅうるい)や水鳥をとらえて、強い力で締める。そのほか魚、カメ、ワニカイマンも餌(えさ)の対象となる。しかし性質はむしろ温和で、人に対する危険性はない。卵胎生で、一度に全長70センチメートルほどの子ヘビを30~80匹ほど産む。アマゾン河口のマラジョ島には近縁の2種が分布する。さらに、全長3メートル余りの小形の別種キイロアナコンダE. notaeusは背面が淡黄色で、ボリビア、ブラジル西部からウルグアイ地方に分布する。

[松井孝爾]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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