アミロイドニューロパチー

内科学 第10版 の解説

アミロイドニューロパチー(代謝性ポリニューロパチー)

(4)アミロイドニューロパチー(amyloid neuropathy)
 アミロイドニューロパチーは緩徐進行性の末梢神経・自律神経障害がアミロイドの沈着によるものであり,胃や直腸粘膜生検でアミロイド沈着を証明することが確定診断につながる.アミロイドの前駆蛋白によりtransthyretin(TTR),apoA1,gelsolinに分類されるがTTR遺伝子変異により生じるものが最も多い.日本では熊本県荒尾市や長野県小川村などの地域に多発し,Val30Met型の変異が多いとされてきたが,現在では全国各地で報告され,Val30Met以外の変異も多数認められている.Val30Met以外の変異では高齢発症で,心不全から本症が見つかることがある.肝移植治療が有効であり,肝移植を受けた症例の70%で症状の進行が停止したとの報告があるが,起立性低血圧や下痢などに対する対症療法QOL
の改善には必要である.[芳川浩男]

出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報

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