アルコキシド

デジタル大辞泉 「アルコキシド」の意味・読み・例文・類語

アルコキシド(alkoxide)

アルコール類の水酸基(-OH)の水素金属で置換した化合物総称金属アルコキシドアルコラート

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 「アルコキシド」の解説

アルコキシド
アルコキシド
alkoxide

アルコラート(alcoholate)ともいう.アルコールのヒドロキシ基の水素を金属で置換した化合物をいう.アルコキシドは対応するアルコールの名称の語幹をとってCH3OM(MはNa,K,Ca,Alなどの金属)はメトキシド,C2H5OMはエトキシドなどという.アルカリ金属をアルコールに溶かすと水素を発生してアルコキシドを生成する.水酸化カリウム,水酸化ナトリウムをアルコールに溶かしてもアルコキシドが生成するが,水分が共存することになる.アルミニウムアルコキシドは少量の塩化水銀(Ⅱ)の共存下にアルミニウムとアルコールを加熱してつくる.アルコキシドはアルコキシド陰イオンを発生させるもので,この陰イオンが直接求核反応に関与するとアルコキシ化が起こり,反応にあずかる物質からプロトンを奪って反応を誘起すると,縮合剤として作用することになる.高級アルコールのアニオンを発生させるには,水素化ナトリウムがよく用いられる.アルミニウムアルコキシドは,メアワイン-ポンドルフ-バーレー還元の反応試剤として重要である.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android