アルベロベッロのトゥルッリ

世界遺産詳解 の解説

アルベロベッロのトゥルッリ【アルベロベッロのトゥルッリ】

1996年に登録された世界遺産で、イタリア半島南東部のプーリア州バーリ県にある、独特な建築様式の建物群と町並みの総称アルベロベッロとはイタリア語で「美しい木」を意味し、その名は、とんがり屋根のトゥルッロ(「1つの屋根に1つの部屋」の意味。トゥルッロの集合体が1軒の「トゥルッリ」となる)が、まるで木々のように立ち並んでいる町並みから名づけられている。この家は、漆喰を塗ったまっ白い建物部分に、灰色円錐形の屋根をかぶせたユニークな構造になっている。建物は、西ヨーロッパの伝統的な建築様式で、アルベロベッロ旧市街のモンティ地区とアイア・ピッコラ地区に約1000戸が集中している。このような独特の造形の建物と町並みが評価され、世界遺産に登録された。◇英名はThe Trulli of Alberobello

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

百科事典マイペディア の解説

アルベロベッロのトゥルッリ

古代から地中海沿岸に見られた独特の建築様式で造られた家屋で,平らな石を何層も積み重ねたとんがり屋根と,周囲に漆喰を塗った見事な白壁が特徴である。1つの屋根に1つの部屋があり,これらが複数集まって1軒の家をなす。イタリアのプッリャ州にある町・アルベロベッロには,これら鳩小屋のような家屋がびっしりと建ち並び,おとぎの国のような景観は世界的にも類例がなく,その価値が認められて1996年世界文化遺産に登録された。

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