アンゲルス・ジレジウス(英語表記)Angelus Silesius

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アンゲルス・ジレジウス」の意味・わかりやすい解説

アンゲルス・ジレジウス
Angelus Silesius

[生]1624.12. ブレスラウ
[没]1677.7.9. ブレスラウ
ドイツの宗教詩人,神秘主義者。本名 Johannes Scheffler。シュレジエンルター派(→ルター派教会)の貴族の家に生まれる。オランダ,イタリアで学び,シュレジエンで宮廷付の侍医となった。ヤーコプ・ベーメやスペインの神秘主義者の影響を受け 1653年カトリック改宗。その後著作に専念し,1661年司祭となった。ルター派とカトリックとの対立に異議を唱えた。詩集ケルビンのごとき旅人』Der Cherubinischer Wandersmann(1675)は,ドイツのバロック文学のうち今日でも高く評価される数少ない作品の一つ。ほかに,神秘詩『聖なる魂の喜び』Heilige Seelenlust(1657)などがある。その詩はのちの敬虔派の詩人に影響を与え,賛美歌に採用されたものも多い。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android