旺文社世界史事典 三訂版 「アンドレ＝マルロー」の解説
アンドレ＝マルロー
André Malraux
フランスの文学者・政治家
第一次世界大戦後の混迷と虚無を無償の行為によって克服しようとした行動主義作家。1923年ヨーロッパを脱出し，当時のフランス領インドシナに渡航。その後，広東革命を題材に『征服者』（1928），上海クーデタを背景とした『人間の条件』（1933）を書いた。またスペイン内戦に際しては，空軍を率いて共和国軍に参加し，第二次世界大戦でも戦車隊やレジスタンス運動などで活躍しつつ，『希望』（1937）をはじめとする作品にその体験を結実させた。第二次世界大戦中に共産主義と絶縁し，戦後はド＝ゴールに協力，第五共和政の下で情報相や文化相をつとめた。
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