アンモン人(読み)アンモンびと(英語表記)Ammonites

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アンモン人」の意味・わかりやすい解説

アンモン人
アンモンびと
Ammonites

古代セム系の民族。旧約聖書では「アンモンの子」と呼ばれ,ロト次男のベニアンミの子孫とされている (創世記 19・38) 。半遊牧民だったが前 13世紀頃モアブの北に王国を建て,ラバトアンモン (現ヨルダンのアンマン) を首都としてイスラエル民族と抗争を繰返した。ダビデに都を征服され,エホヤキムの時代 (前 609~598頃) にはユダを攻撃 (列王紀下 24章) ,前6世紀にはバビロニア捕囚から帰ったイスラエル人を悩ましたが,その頃から王国の結束は次第に衰え,前2世紀にはユダス・マカベウスに敗れた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android