アーグラ城(読み)アーグラじょう(英語表記)Āgra fort

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アーグラ城」の意味・わかりやすい解説

アーグラ城
アーグラじょう
Āgra fort

インドのジャムナ川に臨むアーグラに,1564年ムガル帝国皇帝アクバルが着工させた城。その後シャー・ジャハーンが増改築して完成。城壁が赤砂岩造のためにレッド・フォート,あるいはラール・キラー (赤い要塞) とも呼ばれ,現在も王宮遺構を残す。二重の城壁は1周約 2.5km,デリー門をはじめ三つの門を開く。城内のモーティ・マスジドはシャー・ジャハーンが建てた王族専用のモスク (1646~53) で,礼拝室内部,屋上の球根形のドームなどは白大理石で仕上げられ,浮彫,象眼は精巧をきわめる。また,アクバルの建造したシャハンギール・マハル (1585) は赤砂岩造の2層の宮殿で,イスラム建築と伝統的インド建築との折衷様式である。 1983年世界遺産の文化遺産に登録。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android